KnoNの学び部屋

大学に8年在籍した後無事に就職した会社員が何かやるところ。

2020年1月に読んだ本まとめ

あけましておめでとうございます(今更)。

年も明けたので読書記録もリスタート。 今年こそ年間50冊を目指します。

2020年読了数:4冊 / 50冊

★今月の一冊

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則


#01 マーケティングの教科書

年始一発目は年末からの持ち越し。正月休みで読み終われるかと思ったら案外時間がかかってしまった。

別の本のついでに買ったもの。「教科書」と名はついているが、体系的・網羅的に書かれているわけではなく、ハーバード・ビジネス・レビューに掲載された戦略マーケティングの論文の中から優れたもの10本をまとめた形になっている。

レビットやコトラーなどは古典中の古典。多くの場所で言及されているが原典を読む良い機会となった。
BtoCのブランディングやコミュニティの話は現在の自分の仕事には直接的には結びつかないが、意外に趣味のグループなどへの理解が深まり面白かった。

テーマとしては幅広いが、どの論文も最終的には「顧客志向」に集約されている気はする。
マーケティングの基本原理が「市場のニーズと企業の価値をつなげること」だと考えれば必然。 シンプルだからこそ意識しないと忘れてしまう。気をつけないと。

#02 経営者に贈る5つの質問

経営者に贈る5つの質問[第2版]

経営者に贈る5つの質問[第2版]

担当しているプロジェクトの年頭会議の資料を準備しているときに「5つの質問」を再発見。仕事の方にも反映させつつ、理解を深めるために原典を読んでみた。
ちなみに「5つの質問」は以下。

  1. われわれのミッションは何か?
  2. われわれの顧客は誰か?
  3. 顧客にとっての価値は何か?
  4. われわれにとっての成果は何か?
  5. 我々の計画は何か?

セクションがかなり細かく分けられており、コリンズやコトラーなどによる寄稿(コラム)も多い。そのためドラッカーの他の著作に比べてかなり読みやすかった(リズムよく読める)。
本文も160ページ足らずなので、数時間ほどでさっくり読了。分量以上の学びが得られて良い読書だった。

現在の自分のプロジェクトマネジメント、自分としてはミッションや提供価値はしっかり検討できているとは思うが、それをメンバーと共有できているかというと怪しい。
"あらゆる組織が内部に反体制派を必要とする"という一節があったが(p23)、反体制となるためにはミッションを理解した上でアプローチのレベルで「自分なりの解」を持たなければならない。
年頭会議がスムーズに行ってしまったということは、結局ここまで至れていないということなのだろう。

"答えを想像してはならない。必ず、顧客から直接答えを得なければならない"(p69)という部分も刺さった。
ついつい横着して「こうなるはずだ/こう思ってるはずだ」で動いてしまう。
幸い近日中に得意先との打ち合わせがあるので、その時に確認したい。「うちのサービスは御社にどのような価値を提供できていますか?」と。

#3 多動力

多動力 (幻冬舎文庫)

多動力 (幻冬舎文庫)

Kindle Unlimited。いわゆる「マンガでわかる」への翻案もされているヒット本。「今更買うのも……」という本を、手に取りやすくしてくれるのも Unlimitedの良いところ。

多動力という言葉は「複数タスクの同時進行」と思われてしまいがちだが、「興味あるものを取っ替え引っ替えする・やっている最中は目の前のことに全力を尽くす」という理解が正しい。

「飽きたら次へ移る」とすると「100点をとれるような強みを獲得できないのではないか」となりそうだが、この本の考えではむしろ「80点でできることを次々増やす」方を重視する。
経験の幅広さが掛け算となって「その人だけができること」を生み出す。

大事なのは「自分がワクワクしないことに使う時間を減らすこと」*1。突き詰めれば「ホテル暮らし」として家事一切をアウトソーシングすることもできる。
個人的には掃除や洗濯などの家事は好きなので(正確には「メンテナンス」に類する仕事が好きっぽい)、ロボット掃除機や洗濯乾燥機を導入するモチベーションは今のところ低い。

セクションごとに「JUST DO IT(やってみよー)」のコーナーがある。「24 仕事の質は睡眠で決まる」のセクションのそれが「本を閉じて寝よう」の一文だけだったのが面白かった。

#4 ビジョナリーカンパニー2

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

『経営者に贈る5つの質問』からの派生で。
読み始めたのは『多動力』より早かったが、分厚い分(400ページ超)読み終わるまで時間がかかった。

厳密には再読。3年前の新卒研修期に課題図書として読んでいたが、当時は流し読みだった。
今だからこそプロジェクトや会社の現状と照らし合わせて深く理解できている。

基本的には理解も納得もできるのだが、自分にとって特に難しそうな項目が2つある。
「最初に人を選び、その後に目標を選ぶ」(第三章)と「劇的な転換はゆっくり進む」(第八章)だ。
前者は実務において、チーム(組織)に対する完全な人事権を行使するのが難しい。 後者は自分の性質だが、注意しないとついついビジョン優先・理念優先で性急に物事を進めようとしてしまう。 なんとか折り合いをつけてやっていける道筋を見つけたい。

重要そうな概念のメモ:第五水準のリーダーシップ、ストックデールの逆説、針鼠の概念と三つの円、規律の文化、弾み車効果


今年はもっと情報発信のペースをあげたいとも思っていたのですが、いつのまにか一月がすぎてしまっていました。
こうして月に一回読書メモをアップするぐらいが身の丈なのかもしれませんが、そこから脱皮したい気持ちもあり……。
しばらく葛藤が続くかもしれません。

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*1:この辺り、いわゆる「こんまりメソッド」にも通じるものがありそう